レバノンの危機
イスラエル軍は空爆に加え、地上部隊も侵攻し
レバノンのヒズボラ拠点や社会基盤機能、市街を猛爆中だ
その為、いくつかの町は廃墟となっている
7月25日には国境地帯に駐留の国連レバノン暫定軍までが
攻撃され4人が死亡した
アナン事務総長は激しく「意図的攻撃だ」と非難した
ヒズボラの報復のロケット攻撃もやまず
戦闘による双方の死者は400人を超えた
レバノン側の死者はイスラエルの十倍
戦火を逃れるレバノン避難民は80万人と国民の四分の一にもなる
イスラエル軍の「過剰攻撃 」には批判が広がり
惨状視察の国連事務次官は「人道法違反だ」とイスラエルを断罪している
欧州やアラブなど世界から即時停戦の呼びかけが相次ぎ
東南アジア諸国連合外相会議も
「過剰な武力行使を憂慮する」との声明
国際世論が対米批判
ライス米国務長官が中東に行きはしたが
「ヒズボラの武装解除、掃討」が先決と言い募るだけで
停戦は二の次、むしろイスラエルの「暴走」容認を印象づける始末である
停戦への方策として焦点となってきたのは
レバノン南部への国際部隊の派遣である
ローマで開いたレバノン情勢をめぐる関係国外相会議で構想が練られたが
この国際部隊に実現は簡単ではない
イスラエルとヒズボラの戦力引き離し、停戦手段としたい欧州と
レバノン南部の支配権をヒズボラから奪い、シリアやイランからの
影響をなくすための戦力に、と考える米国・イスラエルとでギャップが
あるからだ
パレスチナを核に紛争の絶えない中東に対し
イスラエルの同盟国・米国の冷静かつ、公正な関与を世界が
望んでいる
イスラエルが耳を傾けるのは米国のみだからだ
テロ撲滅こそ「恒久的な根本解決策」
それなくしては即時停戦を愚作視する米国の姿勢はかたくなに過ぎるし
非現実でもある
何をおいても、罪なき市民の犠牲をなくさねばならない
双方の「撃ち方やめ」が急務、最優先である
米国の「根本策」主張が、ヒズボラ、ひいてはパレスチナ・ハマス政権
つぶしのための時間稼ぎであってはならない
(7/27中日)