避難民から期待の声

史上最大のPKOを派遣

アフリカのスーダン西部、ダフール地方で
2003年2月に勃発した「ダフール紛争」
4年反にわたり、市場最悪の人道危機の様相を呈している

日本の約6.6倍の広さをもつアフリカ最大の国、スーダンは
アラブ系40% アフリカ系31% ペジャ族7% などで
構成される多人種、多民族国家

紛争の発端は、アラブ系で占める政府に不満を募らせた
ダフール地方のアフリカ系住民らが
「政府は黒人を差別している」として
「スーダン解放軍(SLA)や「正義と平等運動(JEM)という

反政府勢力を組織して武装蜂起したことにあった

この反政府勢力の動きに対し、政府の支援を受けた
アラブ系民兵組織「ジャンジャウィード」が
「黒人の根絶やし」を掲げて反攻

アフリカ系住民の虐殺を迫害を進め、殺害や病気
食糧不足などによる死者は推計で20万人以上を数え
国内避難民と難民は約250万人といわれる

和平への進展がみられるか

2005年3月には、国連安保理が、アフリカ系住民を迫害した
責任者を国際刑事裁判所(ICC)で裁くよう決議した

1006年5月には、アフリカ連合(AU)の仲介で
スーダン政府をSLA主流派が和平文書に署名
   (JEMは署名を拒否)

これを受けて国連安保理は、ダフールに国連平和維持活動の
展開を決議した

スーダン政府は、国連安保理のPKO展開決議を拒否したが
2007年1月、藩基文国連事務総長とバシル・スーダン大統領が会談

バシル大統領は6月、国連とアフリカ連合合同の
平和維持部隊の受け入れを表明するに至り
国連安保理は7月、26000人規模の合同部隊の派遣を決議した

合同部隊の派遣期間は当面1年
現在活動している約7000人のAU部隊を吸収する形で
今年末までに発足する

PKO部隊としては過去最大規模で、主力の展開は
来年になる見通しだ

合同部隊の最終的な指揮統制権は国連が握り
現場での作戦指揮はAUが担うという国連史上初の
試みとなる

一方、ダフール紛争については
2007年6月、米下院が中国に対して
スーダンへの圧力を求める決議を採択するなどの
動きもみられた

スーダンにとって最大の貿易相手国であり
強い影響力を持つ中国の対応も注目されている

ダフールの現地では、紛争に疲弊しきった
避難民の間から、国連のPKO史上最大規模の
部隊展開に対する期待が高まっていると伝えれれるが

ダフール和平の行方はなお予断を許さない

PKO部隊の派遣は大きな動きであるとはいえ
和平プロセスは必ずしも進展していないからだ

PKOと並行して和平プロセスが前進しないと
和平への明るい見通しは見えてこない

2007年10月には、紛争当事各勢力を集めた
和平協議が開かれる予定になっている

一部の反政府勢力は和平協議に消極的であり
先行きはまだ不透明だが、最悪の人道危機からの
脱却に向けて国際社会の正義は問われている

約80万人が犠牲になった「ルワンダの悲劇」を
ダフールの地で繰り返してはならない


2007/9/17(公明新聞)
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