北部地域の攻防
スリランカでは仏教徒で多数派のシンハラ人に対して
北部や東部に住むヒンズー教徒のタミル人の分離独立運動が
1970年代に活発化し、1983年に内戦に発展
これまでに7万人以上が死亡した
両者は2002年2月に停戦に合意し和平交渉が始まったが
2003年に中断
対LTTE強硬派のラジャパクサ氏が大統領に
就任した2005年11月以降、関係者は悪化し
戦闘やテロでこの1年半だけで5200人が犠牲になった
政府軍が東部を制圧したことで今後は北部の
LTTE支配区域の攻防が焦点となる
国内外の批判を考慮し大統領は全政党代表者委員会を設置
北部への自治権移譲による和平を模索している
大統領の実弟のバシル・ラジャバクサ大統領特別顧問は
「8月中にも権限移譲の最終案をまとめたい」と期待は示しているが
移譲する権限は教育や保健面にとどまる見通しで
安全自治を求めるLTTEが受け入れる可能性は低い
「一気に壊滅させるべきだ」との強硬意見も根強く
LTTE側は「現政権は和平を望んでいない」と対決姿勢を鮮明にしている
欧米や日本政府などが仲介する和平調停が暗礁に
乗り上げる中、各宗教指導者たちが国民融和を目指して行動を始めた
同国の非政府組織(NGO)「セワランカ財団」のハルシャ会長の
呼びかけで仏教、ヒンズー、キリスト、イスラムの各宗教指導者が
2007年8月15日、中部アヌラーダプラで初めて一堂に会し
「宗教行動連盟」の設立
互いに各宗教を尊重し合うことなどを盛り込んだ憲章を大筋で合意した
早ければ9月にも全国キャンペーンをスタートさせ
宗教間対立を解消し紛争終結の環境づくりに寄与したい考えだ
2007・8(中日新聞 平田)より